ザ・ビートルズ最後のレコーディング 2018

ざっくり言って、面白いです。内容的に初出の話は少ないものの、その小さなネタを、既存の情報の接着剤として再編集すると、ほーら、こんなにおもしろい話になる！というわけ。表向き、レコーディングに特化した話のようではあるし、たしかにその方向で楽しむことは可能。でも、それだけじゃないです。アビーロード制作前に、完全にボロボロになったメンバー同士ではあるが、もういちどだけがんばってみようと腰をあげ、そしてたしかにうまく完成にこぎつけたアルバムとなった。ジョンはいまいち不満だったかもしれないが、それは自業自得ってことで（中に書いてあります）。ところで、こういう本というのは、さんざんビートルズを聞き込み、さて、もっと知りたいんだけど、何をしたらいい？って人向けだと思います。ビートルズをアルバム3枚くらいしか知らない人が読んでも、たしかにアビーロードに関しては彼女に説明できる程度のオタクにはなれるかもしれないけど、それじゃああまりにもったいないってことです。

非常に興味深く読ませていただきました。これまでいろいろビートルズ関連の書籍を読んできましたが、新しく知った事実もあり、読みごたえのある本です。この秋公開の新作映画の関連本が出るのか楽しみです。