わたしを空腹にしないほうがいい

『お腹がすくとわたしのお腹は強い雷のように鳴ってしまう。しかもときどきは人の言葉のような音で。この間は『東急ハンズ』って言ったんですよ、ほんとうです、信じて』

盛岡が生んだ詩人、くどうれいんが描くおいしくせつない記録。

6月2日　昨日泣いたティッシュふわふわ若葉風
6月14日　比喩に飽きここにゆらせばゆれるゼリー

日記形式で綴られる短歌と思い出が、私たちのおなかをグーっと鳴らし
読み終えた後に一つ一つが私たちのきらきらとした宝ものになります。
徒然なるままに流れてしまいがちな日常でも、たのしもう

『菜箸を握ろう。わたしがわたしを空腹にしないように。』

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