呼び覚まされる霊性の震災学 3・11生と死のはざまで

3・11生と死のはざまで 東北学院大学 金菱清 新曜社ヨビサマサレル レイセイ ノ シンサイガク トウホク ガクイン ダイガク カネビシ,キヨシ 発行年月：2016年01月 ページ数：180p サイズ：単行本 ISBN：9784788514577 第1章　死者たちが通う街ータクシードライバーの幽霊現象ー宮城県石巻・気仙沼／第2章　生ける死者の記憶を抱くー追悼／教訓を侵犯する慰霊碑ー名取市閖上・震災慰霊碑／第3章　震災遺構の「当事者性」を越えてー20年間の県有化の意義ー南三陸町・防災対策庁舎／第4章　埋め墓／詣り墓を架橋するー「両墓制」が導く墓守りたちの追慕ー山元町坂元地区中浜／第5章　共感の反作用ー被災者の社会的孤立と平等の死ー塩竃市・石巻市南浜町／第6章　672ご遺体の掘り起こしー葬儀業者の感情管理と関係性ー石巻市・葬儀社「清月記」／第7章　津波のデッドラインに飛び込むー消防団の合理的選択ー岩手県山田町・宮古市田老地区／第8章　原発避難区域で殺生し続けるー猟友会のマイナー・サブシステンスー福島県浪江町 タクシードライバーが邂逅した“幽霊現象”。わが子のように慰霊碑を抱きしめる遺族たち。霊性という高次の精神性にもとづく死生観が、震災復興に求められている。亡くした家族が「生きていた」記憶を刻む慰霊と鎮魂、未曾有の悲しみを越えて死者とともに生きる人びとの強さを描く。若者たちの真摯な筆致が深い感動を呼ぶ。 本 人文・思想・社会 教育・福祉 福祉

タクシードライバーが邂逅した“幽霊現象”。わが子のように慰霊碑を抱きしめる遺族たち。霊性という高次の精神性にもとづく死生観が、震災復興に求められている。亡くした家族が「生きていた」記憶を刻む慰霊と鎮魂、未曾有の悲しみを越えて死者とともに生きる人びとの強さを描く。若者たちの真摯な筆致が深い感動を呼ぶ。