戦前日本の「聖地」ツーリズム キリスト・日蓮・皇室

キリスト・日蓮・皇室 NHKブックス　No.1294　1294 平山 昇 NHK出版センゼンニホンノセイチツーリズム ヒラヤマ ノボル 発行年月：2025年05月26日 予約締切日：2025年04月25日 ページ数：352p サイズ：全集・双書 ISBN：9784140912942 平山昇（ヒラヤマノボル） 1977年、長崎県生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程修了。博士（学術）。駿台予備学校講師、立教大学兼任講師、九州産業大学准教授などを経て、神奈川大学国際日本学部准教授。専門は日本近現代史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです） 「聖地」の日本化／「日蓮と基督」ー高山樗牛と田中智学の日蓮像／教養主義と日蓮ツーリズムー身延山、富士身延鉄道、高山樗牛／天皇崇敬の〈宗教〉化ー大逆事件と天皇の代替わり／明治神宮と渋沢栄一ー意図せざる「聖地」の創出／〈体験〉と〈気分〉の共同体ー大正期以降の伊勢神宮・明治神宮参拝ツーリズム／日蓮の「聖地」と明治神宮ー田中智学による「聖地」の規範化／「聖地」のセット化（1）ー橿原神宮と「三大神宮」／「聖地」のセット化（2）ー田中智学の「五大聖地」巡拝／「聖地」のセット化（3）ー大軌グループと「三聖地」／総力戦体制と「聖地」ツーリズムー「自粛」下のツーリズムを正当化する論理／キリスト発、日蓮経由、皇室ゆき 無邪気な日常語に「排除」の歴史を見通す。いま「聖地」の巡礼とは宗教や漫画の「ご当地めぐり」を指し、個人の嗜好にもとづいた自由な行為だが、昭和戦前期は違った。同調しない人を非難し排除する、強い圧力を伴ったのである。本書は、はじめは教養主義エリートの西洋への憧れから生まれ、一般大衆へと広がった「聖地」めぐりのブームが、いかに発展し、社会の中の同調圧力を生み出すに至ったかを解明する試みである。この過程に、「全国的鉄道網の整備によるツーリズムの大衆化」が強く作用したことは、これまで看過されてきたのではないかー実力派の歴史家が描き出す、瞠目の日本〈感情〉近代史！ 本 人文・思想・社会 宗教・倫理 宗教学 人文・思想・社会 歴史 日本史