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小さな文庫版だが、一応華厳経全体をカバーしている。
華厳とは「普賢菩薩の行のマンダラ」
という意味がある。所謂、サマンタバドラ・チャリヤー・マンダラ。
古代インドないし、西域諸国の華厳の徒は経典の中に、
なんとも巨大なキラキラ光輝く「人工宇宙」を創造した。
それは、やがて「大日経」の大悲胎蔵界曼荼羅へと継承されてゆく・・・
普賢菩薩の法身とは、実に宇宙を覆い尽くさんばかりの
「菩薩行」の凄まじい堆積によって構成された、
夢まぼろしのごとき身体であり、その身体の内にさらに無限の世界が広がっているのだ。
それが所謂、重々無尽の法界縁起の世界を見事に表現しているのだ。
偉大なる文学者たちは、皆こぞって華厳を読んだらしい。
川端康成は、華厳を評して「世界最高レベルの文学」とし、海音寺潮五郎は「文学作品としても華厳は優れている」
と、評価している。
およそ、仏教を学ぶ者は華厳に努力して研鑽するベきだろう。
入門書を読み終わったら、ぜひ全訳本に挑んで欲しいものである
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角川ソフィア文庫 木村 清孝 KADOKAWABKSCPN_【ニコカド2016_3倍】 ケゴンキョウニュウモン キムラ キヨタカ 発行年月：2015年01月24日 予約締切日：2015年01月23日 ページ数：272p サイズ：文庫 ISBN：9784044089122 『華厳経をよむ』改題書 木村清孝（キムラキヨタカ） 1940年熊本県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。文学博士。四天王寺女子大学（現、四天王寺大学）教授、東京大学大学院教授、国際仏教学大学院大学教授・学長、鶴見大学学長などを経て、東京大学名誉教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです） 『華厳経』と現代／『華厳経』のあらまし／学びの伝統／さとりの景観／盧舎那仏の浄土／光はてしなく／発心の功徳／深まりゆく境地／十地の実践／さまざまな教え／智慧の輝き／真実を求めて 仏のさとりの世界とそこにいたる道を説き示す華厳経。「存在するものはすべて心の表れである」「小が大であり、一つが全体である」などに代表される華厳の思想は、真実の生き方への提言であるとともに、一人ひとりがかけがえのない固有の世界の創造者であることを説く。奈良の大仏が華厳経の説く盧舎那仏であることなど、日本人との深い関わりから説き起こし、現代に生きる宗教としての意義を明らかにする華厳経入門の決定版。 本 人文・思想・社会 宗教・倫理 仏教 文庫 人文・思想・社会
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